指導はマンツーマンで1ステップずつ確実にマスターしていきます。
歯科技工実習
歯科技工に関するすべての科目の知識と技術をもとに、実習用模型や臨床的模型を使用した実習を繰り返しながら歯科技工を総合的に習得していきます。特に本校では、附属歯科診療所で扱う患者の臨床例をモデルケースとして実習に生かしているので、より実践に近い実習を経験することが出来ます。卒業まで520時間にもおよぶ歯科技工実習を通して、就職後、どんな症例にも対応できる総合的な技術の習得をめざしています。
自分専用のiPadがあるから、実習はマイペースで進められます。
本校では平成23年からiPadを教材として導入、学生全員が自分専用のiPadを活用して勉強に取り組んでいます。
iPadには本校オリジナルの教材がたくさん入っているので、日を追うごとに学生にとってだいじなパートナーになっていきます。
人体解剖の見学実習
本校では、東北大学歯学部の教授のご協力を得て、人体解剖の見学実習を実施しています。歯は体の全体から見ると小さな一部ですが、歯科医療を担う技術者の1人として、歯や口腔内(口の中)の知識だけではなく、人のからだ全体に対する理解を得ることが必要だという観点から、人体解剖の見学実習を取り入れることにしました。
学生たちは、人体への理解を深めることによって、医療人としての意識が芽生え、より真剣に実習や技術習得に取り組むようになっています。
学生の実習レポート
- 口腔内を実際に見ることで、現実的に理解が深まりました。
- 1年 桝澤
先日、東北大学へ人体解剖の見学実習では、大学の教授から直接、解剖について教わるなんて、なかなかできないことなので、少し緊張しました。手足の説明では筋肉と骨のことを学びました。動かしてみることで、力こぶは力が一番発揮できる腕の動かし方で、その時の骨の動きがよくわかりました。体の内部についても、高校の生物の授業で学んだまんまの臓器を見ることができ、心臓や肺なども触れてみて、この心臓も以前は動いていたんだと考え、感動しました。特に心臓は印象的で、その内部の弁まで見ることができるとは思いませんでした。 歯科技工で一番深くかかわる舌、下顎骨、口蓋など、狭い口腔内の構造も見せていただきました。教科書で勉強した口腔内を実際に見ることができて、より現実的になり理解が深まりました。そして、まだまだ勉強することがたくさんあると思いました。今回の解剖実習見学で、医学はすごいなと改めて感じ、自分も負けない技工をしたいと刺激を受けました。
- 講義で勉強したことを、実際に見ることができました。
- 1年 渡部
大学の先生方の説明を聞きながら、初めて人体を直接見て、いろいろなことがわかり、とても勉強になりました。肺は左右で大きさも形も違うことがわかったし、肝臓が臓器の中で一番大きくて重いということもわかり、人の体に対して知らなかったことをたくさん勉強しました。頭部の見学をした時は、解剖学の講義で勉強した口腔内の筋肉を見ることができ、とても理解が深まりました。このような人体解剖の見学ということは、なかなかできないことなので、貴重な体験をすることができたと思います。
臨床的実習
本校では、校舎内に併設されている附属歯科診療所である向陵歯科医院で、臨床的実習を実施しています。学生が患者としてモデルになり、実際に歯の治療を施しながら、スタッフの立場で治療の過程を体験するものです。
ドクターや歯科衛生士から治療の流れやポイントについて指導を受けることによって、歯科のチーム医療に対して実感をもって理解を深めていくことができます。
学生の実習レポート
- スタッフの目線で治療の流れを見ることができました。
- 1年 本田
3回にわたって、附属歯科診療所で臨床的実習を行いました。 学生が患者になり、実際に歯を治療する過程を体験するのですが、頭ではなんとなくわかっていても、スタッフ側の目線にたって治療の流れを見たり、ドクターから直接、歯科技工士に対する注意点などを指導してもらい、歯科医療にたずさわる者の心がまえ、歯科技工士の役割などを実感として感じることができました。 僕は、プロの歯科技工士が作った模型はとてもきれいなことに気づき、患者さんの前に出すものなので、実習で製作する模型ももっときれいに作るようにしようと思いました。
- 歯科技工士とドクター、歯科衛生士とのチーム医療を実感しました。
- 1年 渡辺
臨床的実習で初めて印象をとるところからインレー(歯の詰め物)をはめるまでの流れを見ることができました。自分で歯医者に行けば体験できることですが、治療をしていることを客観的に見ることはあまりないので、貴重な体験をすることができたと思います。 歯科技工士は、実際に患者さんと接することは少ないですが、やはりドクターや衛生士さんと同じように患者さんのことを第一に考えて仕事をすることがだいじなんだと思いました。歯科技工士は技工物を正確に作ることが役割ですが、ドクターや衛生士さんとチームとして仕事をするということを実感することできた実習でした。
専門科目
- 歯科技工学議論
- 歯科医業から分化・独立して現在に至っている歯科技工士は、どのような役割を担っているのか、歯科技工の概念と医療技術者に必要な倫理を学びます。
- 歯の解剖学
- 歯の一本一本を観察し彫刻するという実技に加え、歯牙の構造と形態とを解剖学的に学びます。
- 顎口腔機能学
- 歯やあごの働きや役割について講義で学ぶとともに、生体のあごと同じような動きをする咬合器の取り扱い方について実習しながら学びます。
- 矯正歯科技工学
- 歯並びを良い状態に治療する歯科矯正について、その目的や矯正装置の種類、働きを学び、実技を通して製作技術を習得します。
- 有床義歯技工学
- 入れ歯と言われている有床義歯の目的と、生物学的、理工学的理論に基づいた専門的技術を学びます。
- 歯科理工学
- 歯科技工材料の構成や性質、扱い方についてさまざまな試験機を使用しながら学びます。
- 小児歯科技工学
- 小児の成長にともなう歯やあごの変化と特性、修復物や装置について学習します。
- 歯冠修復技工学
- 歯冠修復物の理論や製作方法を講義で学びながら、種々の症例模型を使用し、さまざまな症例に対応できる技術を養います。
- 選択必修科目
- 実習や講義など、本校ならではの特色ある授業を行います。
一般科目
- 外国語(英語)
- 歯科技工に関する専門用語を中心に、外国からの情報を理解する力を身につけます。
- 造形美術概論
- 人と人とが話し合う時、よく口もとを見つめますが、それだけに歯の形と色はその人のイメージに大きな影響を与えます。特に人の目に触れやすい前歯の加工物は、その人の顔に調和したものを製作しなければなりません。この教科では、歯科技工士として必要な審美概念を学びます。
- 関係法規
- 歯科技工士法を中心に、衛生行政、関連法規などを学びながら、歯科技工士業務が適正に遂行できる考察力と判断力を養います。